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2006年08月09日

前回の【ホームシアターを楽しもう~DVDソフト編】で、スピーカーやAVアンプを選ぶときの注意点について、軽く触れました。今回は「新世代ミニコン」、「新世代ステレオ」と呼ばれる新しいステレオコンポを選ぶときのポイントと、ステレオコンポの今後についてお話します。

ステレオコンポの成り立ちについてですが、旧来、オーディオマニアの間では、音を聴くためには各ステレオコンポーネント機器を組み合わせて聴くことが憧れであり、理想でした。「ステレオコンポーネント」とは、音を聴くためのアンプ、スピーカー、プレーヤーなどの各機器を指す言葉で、昔は「アンプと言えばA社」、「スピーカーと言えばB社」、「プレーヤーと言えばC社」といったように、メーカーによって得意な分野があったのですね。それらを組み合わせるのがマニアの中での「オーディオ道」だったわけです。

マニアは「選択することが楽しい」からいいのですが、初心者にとっては実際に「どれを組み合わせればいいのか?」、「何を買えばいいのか?」がわかりづらく、面倒でした。そこで、プレーヤーからスピーカーまでのすべてのステレオコンポーネント機器を1社でトータルデザインし、まとめて提供してしまおうという発想で誕生したのが、ステレオコンポーネントを組み合わせた(システム化させた)「システムステレオコンポーネント」、略して「シスコン」というものでした。

発売当初の「シスコン」は、サイズが大きかったので扱いにくいのが難点でした。その後、若者の個室に合うように、サイズをコンパクトにした「ミニコン」が開発され、さらには卓上型ラジカセぐらいの小さなサイズにした「ウルトラミニコン」という製品が販売された時代もありましたが、「アンプ部」と「プレーヤー部」は電気基盤の縮小を図ることで小さくできる一方、「スピーカー部」だけは、小さくしてしまうと音質が落ちてしまうため、結果的には、机や棚の上に乗せることができ、あまり場所をとらずに良い音が聴けるサイズに落ち着きました。これらを踏まえた上で、新世代ミニコン、新世代ステレオの話をしていきましょう。

パナソニック、ソニー、ビクターなど、現在、各社からさまざまな新世代ミニコンが発売されていますが、本体にハードディスクが内蔵されていることと、インターネット対応だという共通点があります。CDに格納された楽曲やダウンロードした楽曲をハードディスクに保存でき、そのまま聴くことも、SDカードやメモリースティックなどといったメディアに転送して、外に持ち出して聴くこともできます。このように新世代ミニコンは、携帯音楽端末と連携したことで、その場で聴くだけでなく、音楽を外で聴くための利便性が備わっています。

では、そんな新世代ミニコンを選ぶポイントを3つ紹介しましょう。

1つ目は何と言っても音質です。デジタル音楽の時代になってから、デジタルによる利便性ばかりが重要視され、音質は軽視されがちです。頻繁に買い換えるものなのではないので、音はとても大切ですね。ポイントは、耳で聞いて不自然ではないか。長時間聴いても疲れないかということです。一番いい方法は、できれば自分の好きなCDを店に持って行き、実際に聴いてみることです。「聴き慣れたCDの音質は良いか?」「圧縮された音が綺麗に聞こえるか?」を確かめましょう。良いステレオコンポは音が痩せておらず、肉付きがしっかりとして、耳に心地よく聴こえます。

2つ目のポイントは操作性です。ステレオコンポ本体の操作性がきわめて悪いということはあり得ないと思いますが、リモコンは各社違ったレイアウトになっているので、使いやすいものを選ぶように注意しましょう。ペアになる携帯端末のつかいやすさも大事ですね。

そして3つ目にデザインです。デザインと操作性は深く関係します。デザインの好みは人それぞれですが、ステレオコンポは長年使うものですから、あまり奇をてらったデザインを選ぶのではなく、オーソドックスなデザインのものを選ぶようにしましょう。

アップル・コンピュータはiPodにより、従来のAV文化を変化させ、パソコン中心の新しい文化を提案しました。従来までのように、ステレオコンポの前に鎮座して聴いたり、カセットやMDなどにステレオコンポで録音し、外に持ち出したりして聴くといった方法に加え、音楽をインターネットからダウンロードしたり、曲名や作曲者の情報を自動でつけてくれるなど、音楽の楽しみ方が変わってきました。

今回説明した新世代ミニコンは、パソコンで音楽を楽しむような世界を取り入れたような形で、今までのステレオコンポとはコンセプトが違っていますね。今後は、ステレオコンポの世界はどのような形になっていくのでしょうか。 パソコンさえあれば、ステレオコンポは要らないのでしょうか。

私の考えとしては、パソコンでステレオコンポの世界を代用することは決してできないと思います。やはり音質を考えると、パソコンよりステレオコンポの方がはるかにすぐれています。パソコンにつなげるアンプ内蔵スピーカーよりステレオコンポの方が、はるかに音が良いからです。パソコンは、音をきちんと聴くには向かない機器ですが、新世代ミニコンにはない利便性・操作性があります。例えばダウンロード、音楽編集などは、パソコンが得意とするところです。音質を楽しむならステレオコンポ、利便性を追求するならパソコンといったように、目的に応じて使い分ける方法が、今後の音楽の楽しみ方になるのではないでしょうか。


 


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